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メルカリAdsのデータフィード|上限・設定ルール・エラー回避のポイント
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2025.09.24
メルカリAdsのデータフィード|上限・設定ルール・エラー回避のポイント

メルカリAdsのデータフィード|上限・設定ルール・エラー回避のポイント

メルカリAdsで商品広告を効果的に配信するためには、正確な商品データフィードの準備が欠かせません。商品数の上限やファイル形式、カラム名のルール、価格表記の注意点を誤ると、広告が正しく配信されない原因になります。本記事では、実際の管理画面仕様やガイドラインを踏まえながら、EC事業者や広告代理店が知っておくべきデータフィード構築のポイントをわかりやすく解説します。

なぜデータフィードが重要なのか

メルカリAdsの「Product Ads」は、商品データフィードをもとに広告を自動生成し、ユーザーの検索や閲覧行動に応じて最適な商品を表示する仕組みです。つまり、データフィードが広告の“土台”であり、その正確性と網羅性が成果を左右します。

特に数千点〜数十万点規模の商品を扱うEC事業者にとっては、手作業で広告を入稿するのは現実的ではありません。データフィードを構築し、管理画面に設定したURLから自動的に同期させることで、効率的に広告を運用できます。更新頻度も1日1回または1時間ごとの指定が可能で、在庫や価格変更にも即時対応できる点が大きなメリットです。

商品数やファイルサイズの上限について

「商品点数が多すぎて取り込めないのでは?」と不安に思う企業もあるかもしれません。メルカリAdsでは、現在1時間あたり最大10万件までのデータフィードの利用実績があります。

ファイルサイズについては明確な上限は設けられていません。ただし、複数ファイルを同時に利用することはできず、1ファイルにまとめる必要があります。そのため、商品数が多い場合はCSVやTSV形式で効率的にまとめる工夫が求められます。

大規模な総合ECやアパレル、家電などの商品点数が膨大な企業でも、仕様を理解すれば問題なく運用可能です。上限に近い商品数を扱う場合は、更新処理に時間がかかるケースもあるため、初回の取り込みは余裕を持ってスケジュールを組むのがおすすめです。

カラム名・指定値の設定ルール

データフィードでよくあるエラーの一つが「カラム名の不一致」です。たとえば、画像URLを指定するカラムは正しくは 「image_link」 ですが、スペースを入れて「image link」と設定してしまうと取り込みが行えません。

カラム名や指定値は、アンダースコアも含めてガイドライン通りに設定する必要があります。もし異なる表記をしてしまうと、エラーとなり商品が広告に反映されなくなります。特にGoogle Shopping feedを流用するケースでは、仕様が似ているためそのまま利用できることも多いですが、カラム名や一部の表記は必ず確認しましょう。

チェックすべきポイント例

  • 「image_link」:スペースなし、アンダースコア必須
  • 「price」「sale_price」:必ず数値のみで表記
  • 「id」「title」「description」:必須項目を省略しない

このように、細かいルールを遵守することでスムーズに広告配信が進みます。

商品データの有効化と非表示の扱い

もう一つ運用上注意したいのが「商品がフィードから削除された場合の扱い」です。管理画面では、有効な商品のみをフィルタで絞り込むことが可能ですが、過去に取り込んだ商品データは「無効状態」として残り続けます。

つまり、「古い商品が完全に消える」わけではなく、あくまで表示対象から外れるだけです。この仕様を理解していないと「削除したはずの商品がまだ管理画面に残っている」と誤解することがありますが、配信には影響しません。

また、データフィード更新時のエラーは「新しく取り込もうとする商品データ」にのみ適用されるため、既存の配信中商品には即時影響はありません。これにより、部分的なエラーが全体配信に波及しない仕組みになっています。

価格データの記載ルール

商品価格を指定する「price」や「sale_price」の入力方法にも注意が必要です。メルカリAdsでは、カンマや通貨単位(円、JPY)を含めず、数字のみで入力するルールになっています。

たとえば、以下のような表記はNGです:

  • 1,500円
  • 1500 JPY

正しくは、以下のように入力します:

  • 1500

ただし、Google Shopping feedを流用している場合はGoogle仕様に沿って設定されていれば、自動的にメルカリAdsの形式に変換されます。そのため、改めて修正する必要は基本的にありません。

特にセール価格を設定する場合は、「price」と「sale_price」を併記し、通常価格とセール価格を正しく反映させることが重要です。これを誤ると、意図しない価格で広告が表示されるリスクがあるため、入稿前に必ず確認しましょう。

よくあるトラブルと対処法

データフィードに関するトラブルは、入力ミスや形式違いが原因のことが大半です。代表的なエラーとその解決策を整理してみます。

  • 「image_link」が不正
    → ヘッダが「image link(スペース)」になっていないか確認。
  • 「priceが有効な数値でない」
    → 半角スペースや通貨単位が混入していないか確認。
  • サーバー接続エラー
    → ファイルURLや認証情報の誤りを修正。FTP/SFTP接続を利用する場合はポート番号の確認も必要。

エラーが発生した場合は、管理画面から「エラー詳細」をダウンロードし、原因を特定→修正→再入稿という手順で対応します。部分的な修正だけで再入稿できる点も運用効率の良さにつながります。

まとめと次のアクション

メルカリAdsのProduct Adsを成功させるには、データフィードの整備が欠かせません。商品数上限やカラム名ルール、価格表記の方法を理解しておくことで、広告配信がスムーズに行われ、成果最大化につながります。

特に大規模商品数を扱う事業者や、Google Shopping feedをすでに運用している企業にとっては、仕様を押さえるだけで大幅に工数を削減できます。