ATS Tokyo 2025 イベントレポート|Mercari Ads登壇
2025年11月21日に開催されたATS Tokyo にてメルカリAdsのHead of Ads Business 赤星大偉が登壇しました。
ATS Tokyoとは
デジタルメディアとマーケティング業界の有識者が集まり、基調講演、パネル・ディスカッション、インタビュー、ネットワーキングなどを通して、デジタル業界の発展に向けた重要な知見とノウハウを集結させるという事をテーマに開催されるイベントです。
今回メルカリAdsは、株式会社アイモバイル、アソビュー株式会社 と、 モデレーター:ExchangeWire JAPAN 共同編集長 長野様のもとで「『◯◯Ads』の作り方 メディアの生存戦略~新しいアドネットワーク時代の幕開け」というテーマでセッションを行いました。
メディア・媒体が直接広告事業を立ち上げる背景
広告事業が主軸ではない事業(企業)が、広告事業を始める時の戦略や経緯について、自社開発で進めた立場としてメルカリAdsが、外部ソリューションと連携して進めた立場としてアソビュー様がお話しました。

Privacyの規制、3rd Party Cookieの規制により、アドネットワークの広告単価が下落していく中、メディア(媒体社)が自分たちで広告主の広告予算を取りに行く動きは増えています。また広告主サイドも、今までCookieで広告リターゲティング配信を行っていたものができなくなり、メディア自身が保有している、1st Party Data、ユニークなユーザーデータを求め、より成果・精度の高いマーケティング活動を望む傾向があるといえます。
メルカリAdsは、実際に自力でアルゴリズムのチューニングをゼロから自力で行っていくこと、開発及びリソースとMachine Learningのエンジニアリソースを貼り付けてやっている大変さを伝えながらも、何のデータを使い、どの強度でアルゴリズムに組み込んでいくのかという意思決定をスピーディにできる自社開発ならではの強みをアピールしました。
広告が主軸ではない事業で、広告事業を始める難しさ
元々「広告メディアとして作られたのではない」メディア・事業 として作られたものの中に、広告を掲載するのは、社内でも反発があったのではないか?という、新規で広告事業を始める際に一番気になるポイントについても語りました。
メルカリAdsとしては、当然メルカリのGMV(Gross Merchandise Value)年間約1兆円を毀損することなく、広告を出していく必要があり、そのためにGMV毀損Policy・ガイドラインをしっかり決めた上で、全体でプラスになるように数値で見て進めてきたという経験を語りました。
広告事業に対して、アレルギーを持つ人も社内に出てくる。一番のメインビジネスの収益を阻害しない、というのを担保していかなければいけないという共通認識のもと、丁寧に説明を繰り返し、数値で表現してきたという実体験は、様々なのビジネスで広告事業立ち上げに携わっている方々に共感を得る内容であったのではないでしょうか。
リテールメディア、金融系のメディア、航空系のメディアなども、自分たちのメディアを広告メディア化しよう、という流れがある中、メルカリAdsも独自の1st Party dataを活かし、進化していきたいと思います。
