EC広告の次なる一手──CPA改善を目指すECマーケティングの新潮流
EC市場の拡大とともに、EC広告の競争環境は年々厳しさを増しています。
GoogleやMeta(Instagram・Facebook)を中心とした主要プラットフォームは成熟期に入り、入札競争の激化によりCPA(顧客獲得単価)は上昇傾向にあります。
さらに、Cookie規制の強化やトラッキング制限の影響により、従来型のターゲティング精度にも変化が生じています。EC広告戦略を考える上でこれまでと同じECマーケティング施策を継続するだけでは、成果を維持することが難しくなってきたと感じるマーケティング担当者も多いのではないでしょうか。
こうした背景から今、EC事業者の間でEC広告出稿の「ポートフォリオの再設計」が進んでいます。その中で注目されているのが、リテールメディアという選択肢です。
EC広告の成熟と、見直される広告ポートフォリオ
EC広告の王道は、検索連動型広告とSNS広告でした。
顕在層の獲得に強い検索広告、潜在層へのアプローチに適したSNS広告。この組み合わせは、ECマーケティングにおける基本戦略として機能してきました。
しかし現在、多くの広告主が以下のような課題を抱えています。
- クリック単価(CPC)の上昇によるCPA悪化
- 競合増加による配信ボリュームの頭打ち
- サードパーティCookie規制によるターゲティング精度の変化
特に獲得型のEC事業者にとって、CPAの数百円〜数千円の差は事業収益に直結します。そのため「新しい獲得チャネルの開拓」は、単なる選択肢ではなく、戦略課題になりつつあります。
リテールメディアという新しい接点
こうした中で台頭しているのが、リテールメディアです。
リテールメディアとは、小売プラットフォーム内で展開される広告枠のことを指します。特徴は、購買行動の文脈の中で広告を届けられる点にあります。
SNSやニュースアプリとは異なり、メルカリは主な目的として「何かを買う為に探す」ために開くアプリです。
検索エンジン上の情報収集とは異なり、メルカリのようなリテールメディア上のユーザーは「商品を探している」「比較検討している」といった、より購買に近いフェーズにいます。
この“購買前後の接点”を活用できる点が、従来のEC広告との大きな違いです。
メルカリAdsが注目される理由
メルカリは、月間利用者数が2,800万人と非常に多く、日常的に「物を探す」「価格を比較する」行動が行われているマーケットプレイスです。ユーザーはアプリ内で検索し、具体的な商品名やカテゴリで商品を探します。
つまり、明確な検索意図を持ったユーザーが集まる環境であることが特徴です。
EC広告において、「誰に」ではなく「どのタイミングで」接触するかはとても重要なポイントです。メルカリAdsは、まさに“物を探している瞬間”に広告接触が可能な点に強みがあります。
さらに現時点(※)では、主要プラットフォームと比較すると広告主数が限定的であり、競合過多の状態には至っていません。そのため、相対的にCPCが抑えられやすいケースも見られます。実際に2026年1月における、Product Ads(商品データフィードを活用して出稿するメルカリAdsの広告メニュー)の全広告アカウント平均CPCは一桁円台です。
※本コラム記事執筆:2026年2月現在
もちろん商材やターゲットによって成果は異なりますが、以下のような業種との相性が良いとされています。
- 架電・ガジェット関連
- ファッション・アパレル
- ホビー・エンタメ
- リユース親和性の高い商材
ECマーケティングにおいて「新規獲得単価をどう抑えるか」は永遠のテーマです。メルカリAdsは、その解決策の一つとして検討する価値のある媒体と言えるでしょう。
“穴場”を狙うのではなく、接点を再設計する
重要なのは、「穴場媒体を探す」という発想ではありません。
本質は、ユーザー行動の変化に合わせて広告接点を再設計することにあります。
ユーザーはGoogleだけで商品を探しているわけではありません。SNSだけで情報収集しているわけでもありません。フリマアプリやマーケットプレイスも、日常的な商品探索チャネルの一部になっています。
EC広告の成果を伸ばしている企業の多くは、既存媒体を否定するのではなく、
- 検索広告:顕在層の刈り取り
- SNS広告:潜在層への認知拡大
- リテールメディア(メルカリAds):購買意図の高い層への接触
といった形で役割分担を明確にしています。その結果、全体のCPAを平準化し、広告ポートフォリオ全体の効率を高めています。
ECマーケティングの次の打ち手として
EC市場は今後も拡大が見込まれる一方で、競争はさらに激しくなることが予想されます。だからこそ、EC広告の選択肢を広げることが、中長期的な競争優位につながります。
メルカリAdsは、既存チャネルの代替ではなく“補完”として活用することで真価を発揮します。まずはテスト予算での検証から始め、商材との親和性やCPAの傾向を見極める。そうした段階的な取り組みが、安定したECマーケティング基盤の構築につながります。
メルカリAdsの広告メニューの中でも、特にEC事業者と相性の良いProduct Adsは、Googleの商品リスト広告と同じ商品データフィードを活用し出稿することができます。メルカリAdsのために新しくデータフィードをイチから用意する必要が無いので、出稿のハードルが低いと言えます。
- 既にある商品データフィードを用いて出稿が開始できる
- 他媒体と比較して、未だ圧倒的に低いCPC
- 新しい広告媒体として、今までリーチ出来なかったユーザーが多く存在する
メルカリAdsには上記のようなメリットがあると言えます。
※参考
各種SNSメディア、ネットTVなど主要広告媒体とのインクリメンタルリーチを、第三者機関の調査データに基づいて纏めた記事はこちら。メルカリAdsに出稿することで、今現在各種媒体に広告出稿していたとしても、さらに追加でリーチできるユーザーの規模感を実数値で記載しています。
EC広告出稿の戦略の次の成長フェーズに向けた一手として、メルカリAdsという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
