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「検討の熱量」をメルカリ内の購買導線へつなぐWebサイトリターゲティング
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2026.05.19
「検討の熱量」をメルカリ内の購買導線へつなぐWebサイトリターゲティング

メルカリAdsのWebサイトリターゲティング

Product Deep Dive コラム第二弾 メルカリAdsのWebサイトリターゲティング

メルカリAdsの裏側に迫るコラムシリーズ「Product Deep Dive」。今回は、広告主のみなさまの成果改善に直結する機能として注目いただいている「Webサイトリターゲティング」を深掘りします。

「新規獲得が伸び悩む」「指名・検索は取れているがCVが頭打ち」「既存のリターゲティングはやり尽くした」…そんな状況でも”検討の熱量”が高いユーザーと、買い場の中で自然に再会できるのがメルカリAdsのWebサイトリターゲティングです。

実際に、商品データフィードを連携して配信する「Product Ads」では、Webサイトリターゲティング無しの通常配信と比較して、次のような改善が見られました。

  • CTR(クリック率):通常配信比で 約1.5倍
  • CVR(コンバージョン率):実装前と比較して 約2倍弱

※効果は広告主さまの商材や計測状況、期間等により変動します。

Webサイトリターゲティングとは?「検討の熱量」をメルカリ内の購買導線へつなぐ

Webサイトリターゲティングは、広告主さまのWebサイト上でのユーザー行動(例:商品閲覧、カート投入、購入など)をシグナルとして活用し、ユーザーがメルカリに訪れた際に、検索結果や広告枠で関連性の高い広告を届ける仕組みです。

ポイントは、単なる「再接触」ではない点にあります。ユーザーが商品を見た直後・比較検討している最中といった”熱量の高いタイミング”を捉え、メルカリ上の広告配信に反映させることで、広告主さまにとってもユーザーにとっても、納得感のある出会いを作りやすくなります。

一般的なリターゲティングでは、Cookie等を用いたユーザー識別や、過度な追従による体験悪化(いわゆる”追いかけすぎ”)など、プロダクトとして配慮すべき点も多く存在します。メルカリAdsでも、そのメリットを最大化しつつ、長期的に健全な体験を実現するための設計を重視してきました。

導入で見えてきた「圧倒的な成果」ー伸びた理由は”買い場での再会”にある

メルカリAdsのローンチ当初、Webサイトリターゲティングは提供していませんでした。しかし、広告効果を伸ばす上で重要な打ち手の一つであることは明らかであり、段階的に開発を進め、実装後の効果検証を重ねてきました。

その結果、特に「Product Ads」では効果改善が顕著に表れています。

CTR:通常配信比で 約1.5倍
CVR:実装前比で 約2倍弱

この結果は「リターゲティングが重要」という一般論を超えて、メルカリという購買意欲の高いユーザーが日常的に訪れるマーケットプレイス上で、検討の熱量を”買い場”につなぐことで、成果が伸びうることを示しています。

成果の鍵は「配信の最適化」ー体験と成果を両立する設計

Webサイトリターゲティングは強力な一方で、実装がシンプルすぎると次のような課題が起こり得ます。

  • 同じ商品ばかりが表示され、ユーザー体験が単調になる
  • すでに購入済みのユーザーにも広告が出続け、無駄配信が増える
  • 短期のCTRは上がっても、長期では広告疲れでパフォーマンスが落ちる

だからこそ私達は「一度見た商品をただ出し続ける」のではなく、配信ロジックそのものをプロダクトとして磨き込み続ける事を重要視しています。

以降では、メルカリAdsのWebサイトリターゲティングの設計思想(仕様上のポイント)を、3つの観点で紹介します。

設計の肝①:ユーザー行動イベントを”強さ”だけで扱わない ~段階的に精度を上げる~

Webサイトリターゲティングで活用するイベントには、たとえば次のような種類があります。

visit_page:サイト訪問
view_item:商品閲覧
add_to_cart:カート投入
purchase:購入

※対象となるイベントは広告商品(例:Infeed Ads/Display Ads/Product Ads)によって異なります

一般に、purchaseは強いシグナルです。しかし強いが故に「すでに買ったのに同じ広告が出続ける」といった逆効果も起こり得ます。イベントは”強さ”だけでなく、広告体験として最適かという視点で取り扱う必要があります。

また、イベント計測を成立させるには、適切な計測タグの設置が不可欠です。メルカリAdsでは、タグにより計測されたイベントを前提に、今後もより精密なターゲティングを実現していきます。タグ設置の詳細は導入ガイドで(https://ads.mercari.com/download-documents)で解説していますので、ぜひ併せてご確認ください。

設計の肝②:「一致」だけに閉じないレコメンドへ ~”類似”まで広げる~

Webサイトリターゲティングのわかりやすい形は「見た商品と同じ商品を出す(Item ID 一致)」です。まずは確実性の高い一致配信を土台にしつつ、購買行動の現実に併せて、今後は”類似性”を使ったレコメンドロジックへ段階的に拡張していく予定です。

例えば、次のような観点です。

  • タイトルが類似している
  • 同じカテゴリー/ブランド
  • 価格帯が近い

「一致」から「類似」へ。この進化によって、ユーザーの選択肢を広げながら広告主さまの機会損失を減らし、成果の伸びしろをさらに作っていくことができます。

設計の肝③:追いかけすぎないために、FrequencyとRecencyを”配信に活かす”

リターゲティングは、どうしても”追いかける広告”になりやすい機能です。広告の出し方を間違えると、CTRやCVRが落ちるだけでなく、ユーザー体験にも影響が出てしまいます。

ここで重要になるのが、次の2つの概念です。

Frequency(頻度):同じユーザーに同じ広告がどれだけ表示されたか
Recency(新しさ):いつの行動イベントを元に配信しているか(直近ほど強い、など)

メルカリAdsでは、これらのシグナルを活用しながら、成果と体験が両立する配信を目指しています。今後は配信面でもFrequencyを加味し、同一ユーザーに同一広告を「何回・どのタイミングで」届けるのが最適化を継続的に改善できる仕組みへと進化させていく予定です。

  • 直近の行動シグナルほど重みをもたせる
  • 同一商品の連投を抑え、多様性を担保する
  • 購入済みの可能性が高いケースでは過度な追従を避ける

”人が決めた固定ルール”だけに頼らず、データに基づいて継続的に改善できる構造にすることで、長期的に成果と体験を両立しやすくします。

終わりに:Webサイトリターゲティングは、進化のスタート地点

Webサイトリターゲティングの導入は、私たちにとって進化のスタート地点です。

”検討の熱量”が高いユーザーと、メルカリの買い場の中で自然に再会できるからこそ、広告主さまの成果改善に繋がります。今後は、まず確実性の高い「一致(Item ID)」を土台にしつつ、段階的に進化させていきます。

  • より精度の高い行動シグナルの活用
  • 一致配信だけに頼らないレコメンドの高度化(類似性の活用など)
  • Dynamicなリターゲティング(類似性の活用や、次の購買を見据えた最適化)
  • 広告主さまの成果とユーザー体験を両立する設計(”追いかけすぎない”配信)

これらの進化改善において効果を最大化するためには、”計測データとのつながり”が重要になります。

商品データフィード側の商品IDと、計測タグから送信される商品IDが一致していない場合、リターゲティングが意図した通りに機能せず、配信につながりにくくなることがあります。導入時には、IDの形式・桁・前後スペースなども含め、整合性の確認をしてください。また、将来的により多様な業種・商材にも活用いただけるよう、対応領域の拡張も検討しています。

私たちは短期の指標だけでなく、ユーザー体験と広告主成果が両立する広告プロダクトをデータと技術で磨き続けます。今後のメルカリAdsの進化に、ぜひご期待ください。

メルカリAds Product Deep Diveコラム Vol.1 「購買データが予測を変える ― メルカリAds自動入札の“精度”を支えるもの」では、自動入札機能について仕組みをお伝えしています。併せてご覧ください。

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