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「フリマアプリ=中古」は本当か?EC広告の新たな接点としてのメルカリAds
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EC広告の新たな接点として考えるメルカリAds
2026.03.06
「フリマアプリ=中古」は本当か?EC広告の新たな接点としてのメルカリAds

メルカリは「中古品を売買する場所」にとどまらない

フリマアプリであるメルカリは「中古品を売買する場所」
多くのEC事業者にとって、この認識は今も強いかもしれません。

しかし、ECマーケティングの視点でユーザー行動を見ていくと、その捉え方は必ずしも正確ではありません。
フリマアプリは“売る場所”であると同時に、“探す場所”にもなっています。そしてその「探す行動」の中に、EC広告の新たな接点が存在しています。

中古品の売買に限らないマーケットプレイス

現在、メルカリは月間2,800万人以上が利用するマーケットプレイスです。
利用目的は中古品の売買に限りません。実際には、以下のような行動が日常的に行われています。

  • 新品商品の価格比較
  • 人気カテゴリの相場チェック
  • トレンド商品の検索
  • 在庫切れ商品の代替探索

特に若年層を中心に、「まずはメルカリで検索してみる」という行動が定着しています。
これはGoogle検索やSNS検索と並ぶ、“商品探索の起点”の一つになっていることを意味します。

あまりにも人気のある商品で既に完売してしまっている為、中古で出品されているものが無いか探す。新品を買うつもりだが、メルカリ上で出品されている価格を調べてリセールバリューを確認し、購入の意思決定の後押しにする。そのような動機も、メルカリで商品を検索する理由になっています。

そんなプラットフォームであるメルカリ上に、メルカリAdsを利用しEC広告を出す事は、明確に購買のモーメンタムにあるユーザーに対して自社商品をアピールする事になり、有効だと言えます。

EC広告の成果を左右するのは、ユーザーがどのタイミングで商品を探しているかです。
その観点で見ると、フリマアプリは無視できない接点になりつつあります。

売上金という“心理的ハードルの低い”お財布

もう一つ注目すべきは、ユーザーの購買心理です。

メルカリでは、不要品を販売することで売上金を得る仕組みがあります。この売上金は、そのままアプリ内外の買い物に活用されます。

マーケティングの観点では、「臨時収入」や「ポイント」と同様に、売上金は通常の現金より心理的な支出ハードルが低い傾向があると考えられます。

その結果、価格に対して納得感があれば即決しやすいといった特徴が見られます。

EC広告においてCVR(成約率)を高めるには、単に興味関心がある層ではなく、「支払い準備が整っている層」に接触することも重要になります。
売上金を保有するユーザーは、その点でポテンシャルの高い層と言えるでしょう。

「メルカリで検索し、公式ECで購入する」という動線

実際に、アパレル、コスメ、サプリメントなどのカテゴリでは、次のような行動パターンが生まれています。

1.メルカリ内で商品名を検索
2.中古・新品の価格帯を確認
3.安心感や特典を重視して公式ECサイトで購入

これは、フリマアプリが“最安値購入の場”であると同時に、“価格妥当性を確認する場”にもなっていることを示しています。

メルカリAdsのProduct Ads(商品フィード連携型広告)を活用すれば、この検索結果画面に自社ECの商品情報を表示できます。
ユーザーの比較検討フェーズに自然に入り込むことで、「新品を公式で買う」という選択肢を提示できます。

  • 中古品の値段を調べたけれど、新品とさほど変わらない事が確認できたので少し高い程度なら新品を買おう
  • 出品されている中古品が、使い込まれて古いものだったので諦めて新品を買おう
  • 自分の欲しい商品が中古品として出品されていなかった、またはサイズがなかったことを確認したので、新品を買おう
  • 中古で安く書いたかったが、探している商品が公式サイトでセール中だった

このように、比較検討フェーズに入り込んだ結果、ユーザーの選択として公式サイトに遷移し新品を購入する流れになることも多分に起こり得ることが想像できます。

ECマーケティング全体で見ると、これは検索広告の補完チャネルとして機能します。
Googleで取り切れなかった顕在層を、別の接点から獲得できる可能性があります。

少額テストから始められる運用型EC広告

「新しい媒体はハードルが高い」と感じる担当者も少なくありません。
しかし、メルカリAdsはCPC課金の運用型広告であり、少額からテスト配信が可能です。

いきなり自社ECが保有する全ての商品を出稿しなくても、まずは、

  • 主力カテゴリの商品
  • 指名検索が多い商材
  • セール・キャンペーン対象商品

などで商品グループを作成し配信を行い、CPAや新規率を検証することが可能です。

メルカリAdsには現在 Display Ads、Infeed Ads、Product Adsがありますが、EC事業者に特に相性が良いProduct AdsはGoogleの検索連動型商品広告(Google PLA)のフィードをそのまま活用することができます。また、Display Adsは定番のレクタングルバナーである300×250のサイズとなっています。

新しい媒体を追加する際に、その媒体専用のデータフィードや、専用の入稿規定を満たすクリエイティブを用意するのはハードルになりますが、メルカリAdsは既に保有しているデータフィード、既に保有しているサイズのクリエイティブを活用する事ができるため、準備のハードルはとても低いと言えます。

既存のEC広告施策を止めるのではなく、ポートフォリオの一部として追加する。
この“積み上げ型”のアプローチが、リスクを抑えながら新規獲得の可能性を広げます。

固定観念を超えた先にある接点

ECマーケティングは、ユーザー行動の変化に合わせて進化してきました。
SNSが検索の代替になり、動画が商品発見の起点になったように、フリマアプリもまた、商品探索の一部になっています。

「フリマアプリ=中古」という固定観念だけで判断するのではなく、
「そこに購買意図を持つユーザーがいるか」という視点で見直すこと。

それが、EC広告の新しい可能性を見つける第一歩だと考えます。

メルカリAdsは、既存施策を補完しながら、新たな顧客接点を生み出す選択肢の一つです。
新規獲得に伸びしろを求めるのであれば、一度その文脈を検証してみる価値は十分にあるでしょう。

EC広告におけるメルカリAds活用方法についての考察コラム Part 1 、Part2はこちら↓
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